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アドベンチャーランドへようこそ


Adventureland

感想:

今までにひと夏だけの甘酸っぱい恋愛をしたことはあるかい?

あるのかい?

じゃあ、その夏の終わりに産婦人科へ行く羽目になった経験はあるかい?

それはよかった。



毛ジラミにかかったが故に陰毛を剃ることになり、その結果丸裸になったペニスと睾丸に吹く風が冷たくて……秋が来たんだね。

ぼくはシャイなので、メイク・ラブしたい意中の女性は基本的に無言で押し倒すよ。ひ弱な体だけど、持てる力をふりしぼって、強引に。

前儀でアナルを舐めてもらいたいんだけど、シャイなのでそれを伝えることが出来なくて。

シックスナインに持ち込んでまずきみのアナルをツンツンと舐め、ひかえめな無言のテレグラム。この想い……伝わるだろうか。

ぼくが近づけたアナルを避けようとして、きみは体をそらす。ぼくはアナルを舐めてもらいたいから、またきみの顔へケツを差し出す。

シックスナインの体勢のまま、ベッドの上でぐるぐるとまわり始める全裸の二人。ねじれていくシーツ。つけっぱなしの有線放送から聞こえてくる、盲人向けのアダルトドラマ。


……あの夏は終わった。もう帰ってこない。まるで清算時に使ったラブ・ホテルのエア・シューターみたいな速さで、あっというまに何年という時間が過ぎてしまった。


君は今、どこで何をしているんだろう。ぼくはあの夏以来、アナルにポッカリと穴が開いたような気分でいる。今でも時々、あの日のホテル代は割り勘にすべきだったんじゃないかって思い出しては後悔してる。もしいつかまたどこかでめぐり逢うことが出来たならぼくはその話を持ち出して君から多少の千円札を奪い、その金でスロットに行こうと思ってるんだ……本当だよ。



映画本編の感想を書くべきなのですよね。



よくある痴話を遊園地という限定された空間とサマーシーズンという期間に押しこめることでサックリと観ることができる甘酢系あるある恋愛ストーリー。設定が1987年という事で、おっさんおばさんにとっては懐かしい当時のヒットソングが流れたりします。時代的にはHR/HMブームのまっただ中のはずなので、もっとボン・ジョビとかモトリー・クルーとかその他L.A.メタルとかガンガンに流すべきなのですが、予算の都合かそれはありません(申し訳程度にポイズンの"I want action"のPVがちょこっと出てきます)。あと気になったのが劇中に出てくるビデオゲームで、一瞬ゲーム画面が映るのですがこれがぼくの知る限り観たことのないゲームで、おそらくちゃんと映像を使うとお金がかかるのでオリジナルで作りました、みたいな出来のものなんですが、どうにも3Dゲームみたいなつくりのキャラクターたちでしてな。'87年といえばR-Typeみたいな立体感のあるゲームが出まわっていた年だとはいえそれらはドット絵で作られていた時代でして、ここはもうちょっとレトロゲームっぽい画像を用意して欲しかったっす。ちなみに耳を澄ませるとゲームセンターのシーンではドンキーコングの効果音が背後に聞えます。「トロン:レガシー」でも使われていた気がするので、レトロゲームで印象に残るサウンド・チャンピオンはドンキーコングに決まりました。

ジャンルはコメディとなっていますが中身は結構モジモジ系恋愛ストーリーなので、若い時分に甘酸っぱい体験をしたことがある人にはお勧めなんじゃないでしょうか。

また主人公は童貞という設定ですが、現実世界の童貞がこの映画のような運命的な出会いと結末を信じてしまったりするとかえってこじれて魔法が使えるようになるので、対象となる男子諸君は充分注意してください。ないない。映画映画。

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